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タイトル | イリヤの空、UFOの夏 その1〜その4 |
| 著者 | 秋山瑞人 | |
| イラスト | 駒都え〜じ | |
| 出版 | 電撃 | |
| 発売日 | 2001年10月〜2003年8月 |
| 執筆者:jade | 各巻評価:A→A→S→S |
| ストーリーは「最終兵器彼女」をベースに「新世紀エヴァンゲリオン」の要素を取り入れた感じですね。 主人公の浅羽とヒロインの伊里野が中学生という設定のため、二人の恋愛は青臭さよりも幼さが強く、感情のコントロールの未熟さなどが目立つのですがそれがかえって胸を打ちました。 1巻から3巻の無銭飲食列伝までは学園生活という日常に伊里野という非日常が溶け込んでいく様子を描いた学園恋愛物、それ以降は浅羽と伊里野の逃避行を軸に日常から非日常へと舞台を移行させたSF恋愛物と大きく二つに分けられるのですが後半部のほうが断然印象に残りますね。 特に3巻ラストで描かれた浅羽の強い決意が現実の厳しさや己の無力さによって徐々に疲弊し、崩壊していく様はまさに秀逸。中学生の男の子が背負うにはあまりに重い荷物ですから挫折することなく最後まで描かれるよりも説得力があると思います。 “たった一度の過ちで壊れるものもある”、“壊れたものは元には戻らない”という深い教訓が込められているところもティーンズ小説として高く評価できる箇所だと思います。 出会いと別れ、度重なる挫折、そして覚悟を込めた最後の決意。ひと夏に起こった出来事すべてが一人の少年を大きく成長させる─ エピローグで自らの手で幕を引く浅羽の姿がこの小説がそういう物語だということを示しているように思えます。二人の恋に固執して終わり方が今ひとつだった最終兵器彼女よりも遥かにイイ幕切れだと思いました。 |
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